日本の車検制度は1930年に始まったものですが、もともとはタクシーやバスなどお客さんを乗せるクルマの安全を確保するために制度化されたものでした。一般の自動車にも車検が義務化されたのは1951年のことで、その背景には戦後の高度成長期の中で、クルマを所有する人々が年々増えてきたことがあります。本来、自分でクルマの整備点検を行うことができれば、このような車検制度の法制化の必要はなかったのかもしれませんが、自分でクルマの整備点検を行うということは、現実的には無理なので、安心して安全にクルマを運転するためには必要な制度と言えるでしょう。ところで、この2年に1回(新車の場合は3年目)行われる車検というのは、その時点において保安基準がクリアされているかどうかが検査されるわけであって、次回の点検までの安全を保証しているわけではありません。

ここは注意が必要です。そのために以前はよく、まだ使用できるのにブレーキパッドやベルトなどの部品を早目に交換するということがありました。しかし、そうすると費用が高くなってしまいますので、最近の傾向としては状況を説明して、お客さんにどうするかを判断させることが多くなってきています。また費用に関しては、整備点検費用や部品交換費用などの他に、この車検時に合わせて自賠責保険や自動車重量税などの法定費用を支払うことになっています。

そのためにかなりの高額になることがあります。年式が古くなるほどに修理個所なども多く高額になりがちなので、その前にクルマを買い替える人も少なくありません。

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